やじろぐ7

40代半ばの妻子持ちがゲームしながら解脱を目指すブログ

映画「キングダム 運命の炎」を観ました。

劇場版「キングダム」第三弾が公開されたので観てきました。第一作、第二作も劇場で観ているのです。原作はなんとかだいたい持ってて何度も読んでますぞ。

ネタバレはほどほどの感想ですが、まず結論は「過去二作より面白かった」です。この作品はだいたい二部に分かれてて、前半が「紫夏編」で、後半が「馬陽編」です。信が修行で荒地を平定するくだり、すげーはしょられて笑った。前作の暗殺者編の省略ぶりよりはマシかな。

正直な話、俺は原作の「紫夏編」は面白いとは思いつつもそんなに感動してなかったんですが、映画の描き方はなかなかグッときました。原作より登場人物は削られててちょこまか改変はあるけれども、亜門が政に、お前は王になれ的な事を言ったシーンはちょっと涙出た。すごく面白かった。絶体絶命をこれでもかこれでもかと描いて(キングダム全編全般に言える事だけど)観るものを引きつけるものがありました。俺も「紫夏編」のファンになったよ。

しかし「紫夏編」は原作では馬陽の戦いの前で、この二つは全然連動してないはずなのに、まさかのタイミングで始まって(映画オリジナルの展開でぶち込んできて)、しかもこれまでの劇場版の政の一貫した言動に収束していくまとめかたは見事だと思いました。

馬陽の戦いの展開もだいたい原作通りだけど、敵の将軍とかが少ない。少ないよ。万極さんは雰囲気出てるけど、俳優がイケメンで目が綺麗な万極さんだった。信の部隊が名前をもらって特命を帯びたあたりでまず思った。「この映画、長くない?今回でどこまで描くの?」と。先の展開を知ってるだけに心配するストーリーの分厚さよ。その後の信の活躍はほんと良かった。アクションがこれまでよりもかっこいいと思ったです。特に信と羌瘣が阿吽の呼吸でコンビで戦っていくところはほんと熱い

そしてかなり終わりの、原作とちょっと違うタイミングで登場する李牧!もう怪しさ満点の登場の仕方。しかも衣装が青い!!どこまでも怪しい!しかも演じる俳優さんは登場するまで誰だか知らなかったけど、あーなるほど「いい奴風の曲者」を大河でも堂々演じたあの人が李牧かー!!と思った。帰ってから単行本確認したらどこかの表紙で確かに李牧の衣装は青く描かれていた。

そこらへんで「ちょっと待ってこの映画どこで話が落ち着くの?長くない?」とか逆に焦ってきてた。結局最後は龐煖さんの大暴れが描かれたわけだが。我武神龐煖也って普通に言ったね。演じる俳優さんは誰かと思ったら、もう年齢的には結構いってるけど前腕の筋肉かっこいいあの渋いロッカー!いや、でも元々王騎や龐煖ってこの人くらいの年齢ってことなのかなあ?

次回作も楽しみなのです。次回作の話全然出てないけど「おい!ここで終わるのかよ!?」みたいな終わり方なんだから次回作はあるでしょうー。だいたい18巻か19巻かくらいまで映画では描けるんじゃないかなと思った。

ところで劇中とても気になったのは趙軍の服なのです。赤なのですよ。秦は黒です。戦ってる合戦の間は敵味方がわかりやすくて観てる側はとても良いと思ったですよ。でもちょっと待って、この時代に何万何十万人分もこんな見事な赤い服を染める事ってできたかな?できたのかな。今じゃできないような華美なものも作られていた時代だからひょっとしたら朝飯前だったのかもしれないけど、死にゆく兵士の服のためにこんなに赤くするのかなーと、変なところが気になったのでした。

まーとにかく、総合的に「面白かったなあ」と素直に思えた映画でした。かなり入り込んで集中して観ちゃった。また観たい。