俺はどうしても食べ物を残せない。 食べ物を残すことが嫌で嫌で、食べ切らないと気が済まない。だって、残った食べ物どうなるん?捨てるのん??
以前書いた通り、俺は満腹になりたくないのだが、それでも無理して食べてしまうのは食べ物を残してしまいそうな時だ。適量だけ食べようとあれこれ考えるのだが、手巻き寿司の日とか、量の調整がうまくいかない日はヤバイ。
料理によって、食べきれない分を翌日とかに持ち越して食べることができる場合は少しは心が安らぐが、それでも気分のいいものではない。胃も苦しいし心も苦しい。
しかしおかしい。 無理して食べてでも食べ物を残すまいとする人物、俺は自分の他に見たことないし会ったこともない。俺の心だけが妙な掟に縛られているのだ。ぶっちゃけ言って両親も兄弟も親戚も、食べきれなければ普通に残してた。というか残り物を俺に回してきた。俺の妻や子供も普通に残す。普通じゃないのは俺だけだ。
俺の母は普通は食べきれない量を初めから作っていた。父がいなくなっても、父の分まで作っていたからだ。それを食べていたのは俺だ。うん、それを思い出していたら何故か吐きそうだ。文章にするのもつらい。彼女はおかしくなっていたんだ。
おかしくなっているのは俺もだ。食に対する感性が歪んでいるように自覚する。直す必要は無いが、とりあえず自分の目の前に大量の食べ物が並ばないように自分ができるコントロール方法を駆使するしかない。