35歳で独身の人はどうなったか
35歳ももう10年前になる。当時どこにも言えなかったことも今なら書けそうなのでここに書いておくことにする。当時俺は、35歳を超えて未婚独身の人はどこかおかしい(家庭生活に対してなんらかのズレがある)という仮説を立てていた。対象が周囲に多すぎてどこでも言えなかったけれども。「ズレ」というと失礼に当たるかもしれない。価値観の相違が顕著というほかあるまい。
俺が見た未婚独身の人には2種類のタイプがいた。いや、3種類かも。
- ①結婚したくて行動したけどできなかった人
- ②する気はあったけど行動しないままだった人
- ③する気も無く選択的に行動しなかった人
俺の小さい交際範囲の中では②が多かったのではないかと思う。35歳で独身だった彼らは10年経ってどうあって、どうなったのかという話。
仕事
従兄弟がその年代の頃、結婚に意欲を持っていた。 正直、その更に10年前(彼が20代後半)だったら色々協力できたんだが、状況は苦しかったかもしれない。田舎に行くと「(従兄が)結婚できてないのは、紹介しないあんたたちにも責任がある!」とか母に言われる。なんという逆恨み。 紹介はしないがアドバイスはした。でも昨日も書いた通り従兄は俺のアドバイスなんか聞かない。多少心に留めておいて一つだけ実行してくれればよかったのにとも思う。 そのアドバイスとはこうだ「明日、上司に、『正社員になりたいんですけど、どうすればいいですか』って聞きなよ」契約社員の彼に女性を紹介はできなかった。性格的なものは別に悪く無いのにね。
仕事と結婚は、どちらも「生活」であるから、密接に関係していてなかなか切り離す事ができない。別にものすごい高収入とか名誉職であるとかじゃなくてだな、安定しているかどうかなんだと思う。経済力も多少は問題だ。若いうちなら、貧乏でも結婚できたと思うけど、10年経った今はもうそうはいかない。
性格
20代の頃の話、友人たちに女性を紹介したことがある。
紹介しても問題ない友人たちばかりだった。俺が何度か紹介した女性たちとは交際には発展しなかったが、その時の友人たちは俺と関係のないところで彼女をつくり、そのまま結婚した。
一方で、女性を紹介したことのない友人たちもいる。
彼らは友人として見て、善良である事は疑いないが、多少、性格上の癖が強い者ばかりのように思われた。俺は同じ男性の友人としての彼等しか知らない。女性に対してどうなのかは知らない。彼氏として、夫として、彼等がどういう態度を取る人物なのか知らないのだ。彼等の、彼女との交際模様を知っているわけじゃないどころか、彼女ができたことがあるかも聞いてない。 こだわりが強い者が多くて、人間関係における対応力には疑問を持っていた。女性に適切に応対する見込みを持てなかった。だから紹介しにくかった。
今考えると、俺が勝手に決めつけていただけなのだ。
彼らがどう行動するかなんて俺には結局、わからない。うまくいったかもしれないんだ。ちなみに結論として彼らは10年経った今も全員独身である。
適切な努力をすれば誰でも結婚できたのか?
その努力が本当に適切なら、もちろん彼らは結婚していただろうが、意欲も行動も適切じゃなかったから現在がある。③の人だって、お金があれば気持ちも違ったかもしれないなーと俺は思っているし。何もかもが適切じゃなかった。
でも俺にはどうすることもできなかった。俺が適切な関わりをしていたら彼らの行動を変えられたなんて傲慢すぎて言えない。それは彼らに失礼すぎる。彼らは自律した一個の人間で、俺がどうしようと関係なく彼ら自身の意思で自由に行動するのであって、彼らはなるべくして運命的に結婚できなかったのである(どっちが失礼かわからんくなってきた)
もう俺は彼らに「結婚しなよ」とか「結婚はいいよ」とか「いい人いたら紹介しようか」なんて言わない事にする。というかもう随分前からそんなこと言ってない。彼らは結婚しない。それでいいんだ。