先日同級生に会った時、卒業アルバムの内容について疑問に思っていたことを聞こうと思ってiPadで卒業アルバムを開いたら「持ってきてんだ(笑)」と、少し興味深そうに笑われた。
そこで俺は認識した。俺みたいに卒業アルバムを切ってスキャンしてデータにして捨てる奴はかなり珍しいんだと。
俺は引っ越しを何度も繰り返して、その度に荷物をどんどん捨てて身軽になっていった。大切なものも全部捨てた。泣きながら。データにできるものはした。CDやカセットとかもね。本も何百冊も切って捨てた、卒業アルバムもその一つだ。もう随分前じゃないだろうか。
何しろ卒業アルバムはデカくて重くて邪魔だ。その割にあんまり活用はしない。一年に一度開くかも怪しい、それなのに本棚のスペースを万年占領しているのだ。だから切った。そして捨てた。
内容についてはもう目新しいものは無い。何回か見たからそれで十分。過去の記録であって、それ以上でも以下でもない。好きかと言われれば普通で、嫌いかと言われるとそんなことはない、それくらいで特別思うことはない。内容を確認したければ(だいたい数年に一度、同窓会の話が出たら開く程度だ)データで見ればいいんだ。
それでも紙のアルバムに価値があるのだという話になったら?その時は、繋がってる同級生に連絡すれば誰か現物を持ってるはず。だからセーフだ(何が)
そういったことを、そういえば、共通の話題とすることができる当事者である同級生たちに話したことが無かった。一人で納得して一人で作業して一人でデータにしまい込んでた。卒業アルバムを捨てたこと、俺にとってはそれはあまりに当然のことだったから、目の前にいた同級生がそれに反応したのが逆に新鮮だった。
データを失くしたらそいつに見せてもらおう。見たくなる時が来るかわからんけど。