やじろぐ7

40代半ばの妻子持ちがゲームしながら解脱を目指すブログ

終わる楽園

時代が時代と言えば自分がそういう世代なんだからそうだったんだと言われたら、ぜひそういうことにしたいところ。

昔入った会社のこと。
その会社は正社員採用が出ていたけど、入社日の前からもう仕事していたんだよね。俺はその頃、その会社のことが気に入っていた。すごく自由な社風だと思って、とても憧れたの。確かに、自由なところがあった。労働時間管理的にもすげえ適当だったわけだが。

その一つが服装だった。会社の作業着ジャケットがあって、その上着を着ていれば、あとは私服でよかったのだ。そのユルさもすごく俺好みだった。俺はそのコミュニティに属することができる、仲間になることに喜びを覚えた。

でも、俺が入ってすぐ、その風習はダメということになった。身なりはしっかりしろということになり、私服は禁止になった。

また別の会社で働いた時のこと。その会社は時間管理がすごくしっかりしていた。工業系だったから人ものんびりしているところがあった。なんと、定時前にタイムカードに並んでチャイムが鳴るのを待つ風習があったのだ。俺はそれが痛快だった。素直に面白いと思った。

でも、俺が入ってすぐ、その風習はダメということになった。定時までちゃんと仕事しろということになり、定時までに並ぶのは禁止になった。

そんな感じで、俺が入るまでは許されていたことが、俺が入ったらダメになって俺はそれを享受できないという事は、実は何度もあるんだ。俺は「楽園がどんどん無くなる」感覚でそれをみていた。俺のせいじゃないよ。時代がそうなってきたのさ。みんな余裕がなくなってギスギスして、遊び心も無くなったんだよ。

ユニークでユーモラスなところがすごく好きだった。でも楽園は続かないもんだなあと諸行無常を思うのであった。